恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす

読書スケッチノート

「心理的安全性ってそういうことだったのか! 

心理的安全性の解釈が人によって違うことが気になっていた。しかし、本家本元による本書を読んで、すっきりと整理ができた。心理的安全性とは個人の資質ではなく集団の規範、ぬるい環境というよりもむしろ成果志向の環境なのだ。失敗と成功の事例を通して、このコンセプトへの理解が深まり、実践への示唆が得られるだろう。「恐れ」から解き放たれれば、私たちはもっと大胆に行動できる。」

Googleの研究で注目を集める心理的安全性。

このコンセプトの生みの親であるハーバード大教授が、 ピクサー、フォルクスワーゲン、福島原発など様々な事例を分析し、 対人関係の不安がいかに組織を蝕むか、 そして、それを乗り越えた組織のあり方を描く。

Amazonより

心理的安全性、という言葉はもう一般的な用語になりましたよね。今年になってから発売された本書(2021年2月発売)も、読んでおかないといけないなぁと思っていたのですが、購入後しばらく付け置きしてしまっていました。(俗に言う積読ですね)

今回特に耳が痛かったのは社員(主に部下)に対して、「(例え上司の言う事でも)間違っていると思うことは、ちゃんと言わないとダメだよ」と言ってしまうのは、単に倫理観に訴えているだけだ、ということ。

心理的安全性がないと、率直にフィードバックすることはとてもとても難しい、ということをしっかりと自覚すること。そして個人の倫理観ではなく、組織としての仕組みづくりをすることが大切であるということ。ここは背筋が伸びる気持ちで読んでいました。

また、心理的安全性は、会社単位ではなく、グループ単位で存在する、ということも非常に印象的でした。言ってしまえば当たり前であるけれど、グループをまとめている人はもちろん、自分がマネージする組織の心理的安全性を担保する、という責任をしっかりと認識して、組織運営に携わっていかないとなと思いました。

心理的安全性という言葉を初めて聞いた、という方にとっても丁寧でわかりやすいため、初めての1冊にとてもおすすめの本です。また、心理的安全性についてある程度調べたことある方にはちょっと物足りない気持ちになるかもしれませんが、何せ事例が豊富なので、誰かに説明するとき・自分の納得度を深めたいときに、役立つ1冊かと思います。

組織を作る立場にいる方に、是非ご一読いただきたいです!

Amazon.co.jp: 恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす eBook : エイミー・C・エドモンドソン, 村瀬俊朗, 野津智子: Kindleストア
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